house moon
ニュータウンの計画的な街並みと、隣接する緑地とのあいだに建つ住宅である。
生垣やボンエルフによって過剰に整えられた住宅地に対し、緑地はすぐそばにありながら、その街並みとは十分な関係を結べていない。そこで、方向性を持たない正円の屋根を架け、生垣、道路などの境界を少しずつずらしていくことで、特定の秩序だけに従属しない住まいを構想した。
壁が内外を分けるのではなく、傾いた正円の屋根がひとつのおおらかな気配として領域を立ち上げている。
それは内に閉じる円ではなく、ニュータウン全体の水平的な広がりと緑地にそびえる樹木の垂直的なスケールへと応答し、どこにも属しきらず、どこへも開かれる住まいを目指した。